私はランが大好きです。もう二十年近くランの栽培教室を続けてきました。趣味の世界ですから自分だけで楽しんでも良かったはずでしたが、そこかしこでランが育てられずにゴミ捨て場に置き去りにされ、花を見る為だけの消耗品になっているのが悲しくて、もっとランが誰にでも親しまれ育てられたら・・と思い微力でもランの普及に努めてきました。

ごく限られた愛好家とランで商売をされている方々だけの限られた世界も確かに高嶺の花として憧れの存在ですが、多くの人々にランが育てられたとしても自然のままの原種だけでも3万種、交配されたものは数え切れないほどあるのですから庶民的になってもその多様で多彩なランの素晴らしさが損なわれるはずはありません。

この本は元初心者の立場で、諦めかけている人にも、諦めてしまった人にも、またこれから育ててみたい人にもランを知ってもらいランがより多くの家で育てられてもらえたらとの願いを込めて書きました。

ランは本当に多様です。プロのラン園の方、ベテランの愛好家、もちろん私でも「ひとつは育てられても全ては育てられません」。そこがランの難しいところですが、だからこそ自分の環境に合うランさえ知ることができれば誰でもひとつは育てられるはずです。

私の夢はどこの家でもランが親しまれ、育てられ、ランの笑顔がたくさん見られることです。ご理解ご協力に心から感謝いたします。

藩 世英

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